現役薬剤師が勧める!薬が飲みにくい時のひと工夫

薬を服用するタイミングも理由もひとそれぞれです。風邪をひいた時や、身体を痛めたり、疾病を患って長期的に服用したり…一時的な服用は続けられても長期的には難しかったりします。またご家族がたくさん服用していて飲みにくそう…など様々な悩みがあると思います。

薬剤師が勧める工夫4選について解説していきます

 

剤形のタイプを変えてみよう

多くの人が服用している薬はほとんどが錠剤タイプのものです。指定がなければ基本的に錠剤で渡される可能性が高いです。ただ、他のタイプが有れば変更は可能です。

  • カプセル、口腔内崩壊錠(ジェネリックで有れば問い合わせ不要)
  • 細粒、シロップ、貼り薬、坐剤、軟膏(必ず問い合わせが必要)

※口腔内崩壊錠とは、口の中で溶けやすく改良された錠剤の事です。溶けやすくなっていますが、口の中に残ってしまった分はお水と一緒に服用して下さい。語尾にOD、Dと記載されてます

ここで注意して欲しいのが、処方箋を受け付けたタイミング、薬を準備する前に希望、相談して下さい。伝えるタイミングが遅くなると、待ち時間をいただく可能性があります。

いつどのように言えばいいの?

  • 処方箋受付時に口頭にて
  • 初回アンケートに記入(必ず記載項目があります)
  • お薬手帳の表や、手帳シールを貼るだろう部分への記入(目立つように記入)

※口頭が一番確実です。お薬手帳の場合は忙しいあまり見落としてしまう可能性もあります。ただ、お薬手帳の活用法としてはこのような使い方もあります。

 

割ってみよう

  • 錠剤に割線が入ってる場合:スプーンの丸み部分を使って簡単に割ることが可能です
  • 割線がない場合:清潔なハサミで割っていただいても大丈夫です。100均などにも錠剤を割るキットなども売っているので良かったら使ってみてください。

中には絶対に割ってはいけないものもあるので、事前に確認を取りましょう。例えば語尾にCRやL、SR、徐放錠などが付いている場合はNGです。

 

潰してみよう

錠剤は潰せば粉になります。(…当たり前)

ユニパックへ入れて上から潰したり、こちらも100均に錠剤潰しが売っているので確認してみてください。

中には絶対に潰してはいけないものもあるので、事前に確認を取りましょう。例えば語尾にCRやL、SR、徐放錠などが付いている場合はNGです。

また、一回に服用する薬の数が多い場合は服用時点ごとに袋にまとめることも可能なので、管理がしずらい、飲みにくいものが有ればご相談してみて下さい。一包化と言って患者様からの依頼や、薬剤師の判断で必要だと感じた場合、処方医から許可を得て行なっています。

 

包んでみよう

市販で売っているものを使います。

  • オブラート

  • 服薬ゼリー(錠剤タイプ・粉薬タイプ※)

  • 空カプセル:粉(特に漢方)が服用できない場合

※粉薬タイプは2021年3月をもって製造販売終了

以上4点を紹介しました。

 

最後に

半分に割っていいの?潰しちゃっていいの?と感じるかと思いますが、確かに良いか悪いかで言われると決して良いとは言えません。

ですが、薬を飲むのが辛いから服用しない、継続できないとはなってほしくないのです。あなたに必要な薬です。必要な治療です。

そのため、あなたが自然と薬が飲めるようになるためのひと工夫を紹介してみました。

まだ若いから、まだなんとか出来るからとかではなく、自分で判断する前に気軽にご相談してみて下さい。

一緒に最善の方法を考えていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。